「演奏(プレイ)」という言葉には「遊ぶ」という意味もありますが、実は大変厳しい仕事です。そこから「美」が生じるのを見せたい。それこそ音楽表現の前提なのです。
とカラヤンがDVDの中で言っていた。
オーケストラメンバーと1音1音確認しながら作っていく作業は凄いと思った。コンサートは発表の場で、そこに辿り着くまでの作業が指揮者の本当の作業なんだと思った。芝居の演出家のようだ。
若手の指揮者に指導するシーンでは、なんと「運命」の第二楽章の1フレーズをカラヤンがピアノで弾くのだ。
ベートーヴェンはピアノの人だから作曲はピアノでしたに違いないのだ。その瞬間を聴いたような気がしてハッとした。「運命」のピアノバージョンなんて初めて聴いたから余計ビックリした。
演奏シーンはまるでディズニーの「ファンタジア」のように美しくて見入っちゃった。といっても「ファンタジア」は所々しか見たこと無いんだけど。
この演奏は映像作品用に演奏されたものなので、ライブ感はあまり無かったけれど、その分、カット割りが計算されてたりアングルが凝ってたりで面白かった。2度も見てしまったよ。
もうちょっと生きててくれれば生カラヤンを見に行きたかったよ。
このDVDを見てて、絵においてもっと荒く描く部分と細かく描き込む部分が見えてきた気がした。よい説教になりました。
m(_ _)m はは〜っ
そのあと勢いで「敬愛なるベートーヴェン」を見てしまった(笑)。映画館で見たときはセリフ1つ1つが凄くて感動したのに、今回、カラヤンの後ではさすがに負けたけど。
映画の最後で病床のベートーヴェンが写譜師に言葉でメロディを伝えて採譜してもらうシーンでは、最初、音階を伝えているうちに段々と情景として伝えていくように変わっていくところは凄いんですのよ。
次はこれを買おうと思う。
小澤征爾&ウィーンフィル ニューイヤー・コンサート2002 [DVD]ちょっと正月気分になれるからねw
この人の「運命」はいつか見に行けるかな。長生きしてください。