言いたいことは言えない でも言いたくないことはなおさら言えない 言わなくても伝わればといつも思うのだけど

SUNABA文学館


「SUNABA文学館 書物に恋するアートたち。」無事に終了いたしました。 ありがとうございました。  次回もまたよろしくお願いいたします。

2011年11月7日月曜日

第4日目

(時間が空きすぎて、もう覚えてない。。。)

富山県を朝早く出発して、この日は石川県の「能登半島海岸沿い250キロの旅」に挑戦


もう、苦手な高速道路もだんだんと苦にならなくなってきている。。。
苦手だから、高速も滅多に乗らないので不要だと思っていたETCも「付けておけば良かった」と思い始める。。。

見附島(別名:軍艦島)
能登半島でいちばんの期待していたスポットだったんだけど、もっとドドーン!と無気味に出現するのかと思いきや、そうでもなかった。ちょっと肩すかし。

っていうか、写真を撮ろうとすると、なぜカメラを構えてる前に出てきて自分の写真を撮ろうとするかね、慰安旅行のオヤジ軍団め!(ブログ用にオヤジ軍団に占拠された写真も撮っておけばよかったな)



最北端へ到達しまして↑

半島の外側、日本海側を通って


まぁ見えなくもないゴジラ岩を見て「無理があるやろ」と関西弁でツッコミを入れ




白米の千枚田で日没まで休憩。


海の男の血が癒されるぜ。。。

日没を眺めていると、ここの農家のお母さん(?)がやってきて、しばらく話をした。
ここで穫れるお米は本当に美味しいそうだ。東京にお嫁に行った娘が東京で売ってるお米は不味くて食べれないと言うから毎年送るのだそうだ。ここで穫れたお米は古米でも、関東で買う新米より全然美味しいそうだ。
そこまで話してくれて「でもここのお米は農家で食べる分しか作ってないので売ってない」とのこと。
そこまで話しておいて、おあずけとは。。。ヾ(>y<;)ノ ←こんな気分

日が暮れたので、お母さんとサヨナラして、高速に乗って金沢へ。
照明も無い真っ暗な高速道路は空へすっ飛びそうで、やっぱ苦手だ。
高速道路ではだんだんと独り言を言うようになってきた。1時間くらい松田優作氏のモノマネしまくってたら喉が痛くなった(笑)。

夜はまたまたネットカフェ&銭湯。 夕飯、何食べたか覚えてない。
このあたりにくると頻繁に「8番らーめん」が目につく。気になったんだけど、なぜかぜんぜんラーメンを食べたい気分にならない。

んなわけで、次回の更新を気長にお待ちくださいよ、奥さん。



おまけ:いろんな読み間違いしそうな看板

2011年10月29日土曜日

第3日目

壮大な旅だったのに、1ヶ月も経つと、思い出すのが大変ですな。

9月26日 長野県安曇野

ネットカフェのフラットシートの部屋が今までに経験したネットカフェの中で一番狭くてあまり快適ではなかった。

さてと
安曇野で知ってることと言えば作家の丸山健二さんが住んでるということ以外は「なんか大自然だぞ」ってことくらいで、どこか素敵な大自然な所へ行きたかったけど、どこへ行ったら大自然なのか分からず、ネットで「安曇野」「観光」で検索してみると「NHK連続ドラマ『おひさま』のロケ地」が出たので、とりあえず行ってみることにした。

そしたら途中で「碌山美術館」に遭遇ですよ。

NHKの「日曜美術館」で見て感銘を受けて、でも「行きたいけど遠いから行くことはないだろうな」と諦めていた美術館で、安曇野にあることさえ忘れていた。
興味があったのは碌山の作品というよりは、碌山の晩年の苦悩に興味があって、見てみたいと思っていた。



碌山以外にも高村光太郎、戸張孤雁作品などもあったけど、展示品のメインが碌山だからか、やはり碌山の作品が一番良かった。

そしてロケ地へ向けて再出発。
途中、牧場直営っぽいお店でホットミルクを飲む。大自然だど。

そして国営アルプスあづみの公園(おひさまロケ地)へ。
そして大王わさび農園(おひさまロケ地)へも。
どちらにも建物のセットがあったけど、それほど「おひさま」を見ていないので何の興奮もなく。。。 

次は 以前から行きたいと思っていた白川郷の合掌造りを目指す。

ところが走っているうちにナビにはこんな表示が。。
どんだけ山道なんだよ!(汗)

もう延々と山道を走りましたよ。
登ったり下ったり
日は暮れてくる

「まぁ合掌造りの家に明かりが灯る夜景でも良いかな」と思ったんだけど、いっこうに目的地は見えないし
「ガソリンはまだ半分ある」と安心してカーブ続きの坂道をエンジンブレーキ多用してたら、ガソリン半分を数時間で使い切りそうになっちゃうし。
山道には外灯も家屋もなく、ここでガス欠になったら暗黒の世界で野宿になる(汗)。カラス天狗の出そうな山道ですし。
もうエンジンブレーキ禁止ですよ。頭文字Dのドライビングテクニックを駆使してカーブ続きの坂道を下るしかない。
もう自分は「サーキットの狼」かと思いましたよ(笑)。

それでさっきのナビ画像の時計が15:55ってことは、3時間くらい走ったことになる。夜7時ちょっと前にやっと明かりの見える交差点に降りてきて、命拾いしたんだけど(本気でホッとした)、とりあえずガソリンスタンドを探そうと、ナビで検索しようとしたらナビの電源が落ちちゃって(汗)
(;ΦДΦ) ←こんな感じでした。

エンジンかけ直してもつかないし。「ナビ壊れたらこれからの一週間、絶望だぞ」と思ったら急に再起動した。なんだったんだ? カラス天狗を怒らせたか? 

そしてナビで検索したガソリンスタンドへ行くと、7時でもう閉店。さすがです。
2軒目へ行くと、そこも店じまいの最中。でもお願いしたら入れてくれて。
あらためて命拾いしていると、そこへヒッチハイカーが窓を叩く。
一瞬「犯罪に巻き込まれないか?」と不安にもなったけど、自分も今、助けられたところだから「人助けしておくか」と思い乗せてみた。

彼は、学校卒業してから何年もフリーターしてて、そろそろ就職しなければと思い、今しか出来ないからと1ヶ月の予定で全国をヒッチハイクしてたら3ヶ月経ってしまったと。もうほぼ全県廻ったみたいだったけど、まだ終わる感じはなさそう。
彼はこれから富山へ行く予定らしく、僕も富山を目指していたから、富山まで行きましょうか?と聞くと、街で降ろされるより高速のサービスエリアで降ろしてもらった方が、次の車が見つかりやすいということで、富山までの途中のSAで降ろした。
1つ気になったのは「人に助けてもらう有り難さ」よりも「頼めば助けてもらえる」を習得してしまったような感じがあった。彼の将来に期待しつつ。。富山へ向かう。

この夜は富山県の掛尾町のネットカフェに泊まった。風呂はスーパー銭湯。
日頃からMacの前で寝落ちしてる在宅ネットカフェ状態なので、ネットカフェに泊まるのは苦にならない、というより楽しめる性格らしい、どうやら。

夕飯はゴーゴーカレー 金沢カレーの火付け役 らしい。

美味しかったけど、金沢カレーって、なんですか?奥さん。。。

つづく

2011年10月23日日曜日

第1 & 2日

2009年に行った「中之条ビエンナーレ」が面白かったので、今年も行くことにしたのです。

9月24日 群馬へ向かって出発

あいかわらず、道中のんびりしてたので初日は予定の渋川にも到達できず、前橋に泊まることになりました。


9月25日 早朝、中之条へ向けて出発
途中、食堂兼産直販売所に立ち寄ると、何やらイイ臭い。

匂いではなく 臭い

「これはまさしくモーモーの臭いだ」と察した僕は臭いの方向へ行きましたよ。



巨大牛小屋発見。ちゃんとカメラ目線してくれる牛。

たぶん子供の頃、祖母の家で牛と鶏を飼っていたせいなのか、牛小屋の臭いに癒されるので、臭いがすると探して立ち止まってしまうのです。

前の晩、駅前の焼肉屋で調子に乗って、食べきれないほど上州牛を注文してしまったことは内緒にして、しばし牛小屋をふらつき。そして出発。

途中、またもや思いつきでナビのコースを外れて走って、車が通れない幅の農道に遭遇してしまったり、あいかわらず行き当たりばったりなことをしていたので、時間がかかり、昼に中之条伊勢町エリアに到着。

中之条ビエンナーレは「中之条伊勢町エリア」「伊参エリア」「四万温泉エリア」「沢渡温泉エリア」「暮坂エリア」「六合エリア」の6つのエリアに分布して43会場、 163アーティストによる展示なので、昼過ぎに着いて1日で見終えるのは不可能なのだ。
なのに午前中は牛小屋でのんびりしてしまった。。。。 (牛は外せないw)

おととしは数多く見ようとして全部見ることが出来なかったので、今年は最初から全部見るのはあきらめて、作家のコメントをじっくり読みながら作品を見ていたので、なおさら時間がかかった。なので今年は見れた数がかなり少なかった。

いくつか印象的だった作品を、作家本人から削除願いが出るまで載せてみようと思います(笑)

斎木三男さん「記憶のあと」
静寂のようで動きが感じられる石の作品でした。


生物建築舎+小阿瀬直さん+Maniackers Design「納屋」
実際にあった農具小屋をビルの中に移築。

飯沢康輔さん「数えきれない未来に向けて」
キリンホールというパチンコ屋さんに展示。この場所は毎回、物量作戦になる(笑)。

山崎龍一さん「Culture+bound Syndrome」
製造停止になった酒造工場での展示。この顔がなんか良くて作品集を買ってしまいました。


西嶋雄志さん「存在」
江戸時代に建てられた重要文化財になっている養蚕農家での展示の重々しい雰囲気にマッチしていた。

コンセプチュアルな作品やインスタレーション作品は、作品自体は難解でもいいけど、解説文は、分かりやすくして欲しい。時々、難しい解説の作品があるんだけど、やっぱ伝わった方が良いものねぇ。
鑑賞者が作家の主張を理解した上で「自分には分からない」「私はそう感じない」と言ったときに初めて「分かる人に分かれば良い」と言えるんだと思うのですよ。


そして2007年(第一回)から展示の続いている山重徹男さん+地元のみなさんによる「四万あかり」

前回、四万温泉で時間切れになって、これを見ずにそのまま帰ってしまったんだけど、今回はこれが見たくて、「四万温泉エリア」は時間内に到達できなかったけど、この展示だけは時間外展示なので、のんびり鑑賞しましたよ。
川の音って良いよねぇ。

結局14箇所で時間切れ。 四万温泉のとんかつ屋さんでクーポン券使って「にんにくかつ定食」で完了。

中之条ビエンナーレ公式ガイドブックにはグルメクーポン券も付いている。
そして43箇所の展示会場のうち25箇所でスタンプラリーが行われていて10箇所制覇、25箇所制覇すると四万温泉のいろんなクーポン券や宿泊券が貰える。
廃墟を利用したり、町の住民達が作家に代わって作品解説をして楽しんだり。
つまりよく考えられた壮大な町おこしアートイベントなのですよ。

そしてこの夜は、長野県の安曇野まで行き、着いたのが夜中だったので宿も無いし、ネットカフェに泊まりましたよ、奥さん。

つづく

2011年8月10日水曜日

My color

僕の絵を知ってる人が、僕のイメージといってターコイズブルーとかを持って来たら、結構嬉しい。

2011年7月9日土曜日

チルチルチルとミチルチル

最新作は気に入っているけれど、でも今の自分の作風に満足出来なくて、自分のスタイルを見つけようとしてあれこれと色んなスタイルで描いてみるけれど、結局は無駄なことをしてグルグル巡ってるだけなのかな。

チルチルとミチルは「幸せの青い鳥」を探して旅に出るけれど、結局は元のカゴの中に居た、みたいに、一番最初にやろうとしていたことが、自分のやろうとしているスタイルなのかもしれない、と思うことがある。

かといって、最初にやっていたことを、今、どのように描けばいいのかも、分からない。

2011年6月28日火曜日

天国と地獄


ドンフェルダー自伝は、まだ途中までしか読んでないけど、なかなか勇気をくれる。

そしてやりたくない事からも自分をスタイルづけることがあると教わる。

とにかく準備はしておかなければと思う。

これから読んでいく章で、イーグルスに加入し、裏切り、挫折などが待っていることも知っているけれどね(笑)。

とにかく、準備して、準備して、準備して


今日の本:
「ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生」

2011年6月16日木曜日

5年越しの宿題提出

僕がヌードを描き始めたのにはワケがありまして。。。

1990年代、篠山紀信さんが「ヘアヌード」というジャンルが出来てしまったほどの衝撃的写真集を発表したのをキッカケに、一部の雑誌編集社がそれを歪んで発展させ、「美しい」という形容詞はとても似合わないヌード写真本(いわゆるエロ本。いやグロ本と言えるものもあった)が「ヌードアート」という言い訳を掲げて、大量にコンビニに並び始めた。

「女性とはもっと美しいはずだ」「アートとは美しいもののはずだ」と思った僕は、その年のグループ展作品のために裸婦を描くことにした。正義感というものでは全くなく、どちらかといえば怒りという感じだった。僕はフォトグラファーではないが、真剣にヌードの芸術を追求しているフォトグラファーたちまでが、同じ目で見られてしまうことにも不満があった。
僕は出展作品で女性の身体の美しいラインを抽出して炎のように描こうと思った。
それ以来、今に至っているというわけである。


オーストラリアに出展するようになって、メルボルンで活躍していた日本人の商業フォトグラファーと仲良くなった。
彼の写真の構図、被写体の切り取り方には僕も似たようなことをやるデザインテイストがあったことや、音楽、考え方、いろいろ共通点があって話が合った。というか彼の言葉は勉強になることばかりで、発言の全てをメモ取ろうとしていたぐらい尊敬に値する人だった。(過去形というわけではないぞぉぅ)


1つの印象的な話で記憶に残っているのは、彼は、たとえば次の日に仕事のプレゼンがあるとしたら、その前夜は徹夜でプレゼン方法を考え、予測しうるクライアントの全ての質問の答えも考えて用意しておくと言うのである。
そこで僕は「もし予測していなかった質問をされたらどうするの?」と聞いたら「予測していなかった質問をされたときに答える答えも用意しておく」と言うのだ。
さすがプロだと思った。

話は逸れるが、日本の原発のプロは「想定外の津波が来た」と言うが、国民の命を預かってる筈の原発のプロが「想定外の津波が来ても対処出来る対策を立てていなかった」ことに呆れるのである。

それはさておき
2006年にオーストラリアのアートショウに参加し現地へ行ったとき、そのフォトグラファーの彼が、アートショウ最終日に僕に宿題として「絵の中の女性が何かを見ている視線を与えた絵を描いてみたら?」というようなことを言った。
当時、僕は、冒頭にも書いたように身体の美しいラインを描こうとしていたため、しかも炎のように描こうとしていたから、顔、とくに表情は描かないようにしていた。顔を描くと絵に別の意味が出てきてしまうと思ったからだ。だから、なかなか顔の表情をうまく消化して取り入れることが出来なかったけど、この数年のスランプをくりかえして作風を変えようといろいろ描いていくうちに、今回、視線を持つ表情を描くことが出来た。
宿題を出されていたの思い出したのは、絵が完成した後だったけれど。

5年越しでやっと彼に宿題を提出できる。

久しぶりに彼にメールして、宿題を提出してみた。
彼は「パワーアップしたね」と言ってくれた。

でも彼は宿題を出した事は覚えていなかった(笑)。
「そんな上から目線なことを言ったんですか?」と 恐縮していた(笑)
















当時、彼の夢は「ル・コルビュジェのイスが写真の前に置いてもらえる作品を撮ることだ」と言った。 僕は「ジャズが似合う絵が描きたい」と言った。

なんか、今回は、かっちょいい日記になったぜ。
https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjwGai1jlP5rpWRCyaShAFhl7zDVQ7zFWKHzVzvxUFj2JAujydPmHlA1m3HXfu0urOF9ngk5NEPT1Bwj_nBRieS1_JE4BQgq8y_HUocxWkj-m8OPjTvwLrxaA-R6q-IGvsAm2ebH_SaNj0/s200/tt0102.gif

2011年5月21日土曜日

ART COLLECTION in シドニー

重い腰を上げてやっと出展できた展覧会が25日から30日までシドニーで開催されます。
いつもお世話になってるマユミインターナショナル主催の展示です。
オーストラリアはゲイの人たちがたくさんいらっしゃるので、ジャパニーズゲイアートの作品もたくさん出展されるようになってきました。
そんな中で2人の赤い彼女たちよ、僕は行けないけど、健闘を祈るぞな。

もし来週シドニーへ行く、という人がいましたら、ぜひ訪れてみてください。






"Art Collection by Japanese Artists"

More than 100 art works will be exhibited.A vibrant mixture of modern and pop works from Japanese artists. Displaying works from 60 independent artists, the show brings to Sydney a fun and fresh view of Japan.

Venue: Tom Dunne Gallery: 11 Little Burton St, Darlinghurst, NSW, 02-9331 5863
Date: 25 May – 30 May

Opening Hours: 12pm - 6pm Opening Night: 25 May (Wed), 6pm – 8:00pm Everyone welcome, refreshments provided (Free).

Part of purchasing will be donated to disaster area in QLD & East Japan.

For more information: Mayumi International

2011年5月15日日曜日

ララ 再び

画集が届いたぞぉ。よぉ〜し。。

前回の画集でも選ばれた「LaLa」が今回も採用されました。

自分の中では数年前に「何か変わるキッカケ」になった気に入ってる作品なだけどねぇ。。。




2004年から3回、メルボルンのアートショウ会場の現場へ行ってみていろんなことを学んだことの1つとして「(僕が)好きな作品」「(一般的に)買いたいと思う作品」を、なんとなくだけど感じ分けれるようになったように思います。

このイベントはいわゆる「作品の即売会」なので、来場者は高額の出費をするわけなので「良いと思う作品」の前に立ち止まって買うかどうかじっくり吟味する。「買いたいと思わない作品」はあからさまに素通りする。あの会場はシビアです。やってるジャンルは似ててもデザインフェスタ等の楽しい雰囲気というよりは、自分自身がどう評価されてしまうかという緊迫感がある。でもあのイベントは画商がブースを開くものなので画家本人が会場に来ているブースはあまり多くない。でも日本人作家は観光&勉強を兼ねて訪れている。ブースに常駐しているわけではないのです。画商も画家にフラフラされていても邪魔だと思うし(笑)
だから作家の我々は、お客さんの邪魔にならないようにブースの外から自分の絵の状況を眺めていることが多い。

同じ日本人ブースの中で、周りの仲間の作品ばかり注目されて自分の絵は素通りされているのをじっと見ている画家の後ろ姿も見てきたし、自分がそうだった年もあった。それからその他の何百ものアーティストの作品ブースを巡ったり、そういう体験を何度かしてきて「僕の好きな絵ではないけど、買いたいと思われる作品だな」ってのが、なんとなく、なんとな〜く感じれるようになった。
だからといって、そのような絵を描く事はまだ出来ないんだけど。



その目で見てみると、「LaLa」は、一般受けする絵ではないんじゃないかと思っているんだけど、今回も選ばれた。 僕の学んだ直感はまだズレているのかもしれん。


さて今回の画集は、かなり良いアーティストがたくさん参加しているぞぉ。紙質も良い。表紙は怖いねw

Amazon USAで買えるのでヨロシクおねがいします。
タイトルは 
International Contemporary Artists Vol. II

買ってみたいけどアマゾンUSAアカウントを持ってないとか英語が苦手です〜という人は、ご相談くださいな。


2011年4月28日木曜日

頑張ってこい

サイン入れ、ワイヤー付け、梱包 そして 発送。

慌しかったけど、娘たちはシドニーへと旅立った。

2011年4月25日月曜日

サイン入れる瞬間

サイン入れる瞬間はなかなか緊張する。

僕にとってみれば、作品に余計なものを書き入れるような気分だからです。

できれば入れたくない。

池田満寿夫さんなどは、モノによっては作品よりもサインの方が主張してるかのように大きく書いたりしてるのもあって驚く。陶芸作品などでは「え?そこにサイン入れちゃう?」みたいにド真ん中に入っててショックを受けるのもある。

名前がブランドだからカッコ良くキマッテル、というのもあるのだろうけど、レイアウトが絶妙で、とてもカッコイイ。

僕ももっと勉強が必要だな。

2011年4月24日日曜日

悩めるのは幸せ

気晴らしに川沿いを散歩してて思った

この数週間、絵が思うように行かなくて、ほんと苦しかった

描いても、それが良いのか良くないのかが分からなかったし

というか描き直しても描き直してもダメに思えた

変化しようとしてたのに、劣化してるように思えたし

良いと思っても、1時間後に悪く見えてくるし

描き直そうと思ってたのが1時間後にはよく見えたり

気が狂うかと思った

これを何十年も描いていくならきっといつか自殺するだろうとさえ思った

「自殺が許される唯一の職業は芸術家」というあるお坊さんの言葉を思い出したり

「絵描きは鬱屈しているから描くんです」というある芸術家の言葉に励まされ



でもさっき、絵から離れて散歩してて、さわやかな気持ちだと思った

それは絵から離れたから気分が良かったのではないことはすぐに分かった

悩んでる時間は苦しいけど、幸せな時間だと感じたから




この数年の筆を持つ気力も無かったスランプの期間

この幸せな苦悩の時間は無かったことに気がついた

そして10年くらい前までグループ展で絵を描いてるときもやっぱり常に苦悩していた

頭をかきむしってベッドへ飛び込んだり、歩き回ったり

だけどその時も「楽しい苦悩」と気づいていた


あの時の感覚なのだ。。。


悩めるのは幸せなのである

悩まずに描けるようになったら、きっとそれは量産するだけの職人になってしまう



梱包して送らなきゃならない締め切りはもう迫っているけど、絵はまだ終わってない

だけど、悩めるのが幸せって思い出せたから


(  ゜3゜)V



散歩してても赤いモノに目が行ってしまうw

2011年4月22日金曜日

答えが無いのは。。。

赤い背景が良いと思って塗れば、やっぱり白が良かったと思い。再び白で塗りつぶせば赤が良かったと感じる。

行ったり来たり

フラフラフラ

2011年4月20日水曜日

記憶リセット

   2000年に放送した「世にも奇妙な物語」の中の「記憶リセット」というエピソードが好きで、録画してあるビデオをたまに見返すことがあるのだけど、先日、なんとなくまた見てて、そのエピソードが好きなのは、悲しく切なく、だけどハッピーなストーリーも好きなんだけど、使われていたBGMも好きだったということを思い出し、だけど当時はその曲名がわからず、そのままにしていた。

でも今はiPhoneにメロディを聴かせて、曲名をサーチするアプリがあるのを思い出した。。
BGMの上にセリフとかノイズが入っていると検索は難しいんだけど、今回は見事にヒット!

これは買うしかないと思ってアマゾン検索した。ヤフオクで「即決500円」で出ていたので即買い(アマゾンさんゴメンナサイw)




そして昨日、届いた。。2000年から探していた曲がやっと。。。。


ときどき「絵の活動をもう10年早く始めていれば、体力的にも展開的にも良かっただろうに」と思う。
でも10年前にも同じことを思っていた。
だからきっと10年後も「もう10年早く。。。」と思うだろう。

だから今始めてること、今やっていることは遅くない。

「記憶リセット」を見ていて思ったのは、「記憶はリセットできても、失敗した学習も消えるので、きっと同じ失敗を繰り返すだろうな」ということ。物語では主人公は結局、記憶リセットを受けれなかったので、きっと失敗を学習したままなので未来に同じ失敗を繰り返さないだろう(そこまでは描かれてないけど)。

だから10年前に始めてたら違った展開だったろうけど、そんなこと言っても仕方ないので、この10年で学んだ苦悩が少しでも絵に出ていればイイと思う。記憶をリセットしても、10年前に戻っても、この10年分の収穫も無くなってしまうのだから。




というわけで本日のBGMは
「And She Closed Her Eyes」

2011年4月17日日曜日

何か... 何かなんだよ

決定打に欠ける

もうちょっと何かを描き足したい

かといって、やり過ぎる危険性と背中合わせなのは知っている

2011年4月15日金曜日

性格ですけど

心機一転のつもりで 筆を全部新しくしようと思って去年の12月に7本買ったのに
なんかもったいなくて。。。どうしても古い筆を使ってしまう。
なかなか新しいのを使えないのは性格ですな。
いっそのこと毛先が硬くなった筆は捨ててしまおうかと思うけど
捨てられない。

12月10日の日記より2本増えました(笑)

最近、好みの絵を描く画家さんを見つけたんだけど、その人も制作風景を見たところ、(たぶん)同じ筆を使ってるので、ちょっと嬉しい。

2011年4月4日月曜日

4月も接触不良

30枚くらい描いてみたけんども

今日は見えたと思ったんだけんども

明日もやりますよ

2011年3月30日水曜日

3月の空を見上げて想ふ

もうすぐ4月になっちまう。。。。




奇跡はありますか?

奇跡が起きない限り、絵が間に合いそうにありません。。。。

でも

やりたいことがある、というのは、幸せなことですな。

やりたいことを 「やり続ける」 というのは 大変なことですが

やっぱり 幸せなことですから

がんばりますよ

けっこうイイ人生ですよ





いまんところ

2011年3月29日火曜日

-2+2

今日は描きかけの2枚を諦めた。そして新しくキャンバスを2枚張った。
5月の出展は間に合わなければ最悪1枚でもいいや、と思っていたけど、1枚の出展さえも危うい。。

輸送事情で5月の搬入を4月末にして欲しいと連絡があった。

ますます危うい。

2011年3月28日月曜日

真夜中の

太平洋で溺れています。進んだ方がいいのか戻った方がいいのか、岸辺さえも見えない。

2011年3月24日木曜日

早く帰りたい

仕事を終えて早く帰って絵が描きたい。

こういう気持ちは 3年ぶりくらいかな。もう忘れた。

どうせ帰っても、キャンバスを睨むだけなんだけどね。

2011年3月22日火曜日

目の筆

絵の制作にかける時間の半分はキャンバスの白い部分を睨んでいる。

どんな風に描こうかと考えながら、目を筆にして描いていく。

頭の中に下絵が出来ると描いてみる。

そして続きをまた睨みながら目で描いていく。

なかなか目の筆も上手く描けないので、かなりの時間、睨むことになる。

2011年3月15日火曜日

終わらないモノは無い

僕は、ツラい状況におかれている時、いつも「終わりの来ないものは無い」と思うようにしている。そう思うと気が楽になりツラさが半減する。 なぜなら過去のツラかった事を思い返してみれば、数時間後、数日後、いつものように笑っている自分がいるからだ。


だから今のこの地獄のような日々もきっと終わりが来るはずなのである。

後にこの日記を読み返して、何のことを書いているか分かるように記しておくけれど「東北地方太平洋沖地震」のことです。

実は、僕はその大地震の起きた当日、仙台と岩手に旅行してる予定でした。
でも仕事の都合や個人的なスケジュールなどいろんな理由で早いうちに断念しましたが、それでも前日まで「行きたいんだけどなぁ」と思ってました。普段の自分なら仕事そっちのけで行ってしまったりすることも十分ありえる僕であるけど、なぜか今回は思いとどまった。
そしたら地震が起きた。
もし行っていたら、たくさんの人に心配と迷惑をかけたはずです。

僕は生かしてもらったって思った。

不幸な目に遭ってしまった人のためにも、ちゃんと生きなきゃと思う。せめて自分のことだけでもちゃんとやらなきゃ。

テレビのニュース漬けになり、被災者の事を考え、家で職場で節電を心がけ、家での防災準備も行い、アンチ日本の人たちの心ないネット発言があまりに多いことに落ち込み、しかし強く生きている被災者に勇気づけられ、そんなこの数日ではありますが、そればっかりではなく、自分がしなければならない事をおろそかにしてはいけないと思っています。

ちゃんと絵も描いています。順調とは言えないけど描いてます。

5月の出展に向けて。

岩手と仙台の知り合いの無事が次々と確認できてホッとしている。あと数人はまだ確認できていないけど、絶対大丈夫だと思う。

2011年3月10日木曜日

頭はぐるぐる 胸はもやもや

常に何かを考えていて頭の中がうるさいし胸もモヤモヤして疲れる。

オーストラリア初参戦で絵が売れたり、完売した年があったり、前の年を覚えててくれて次の年に僕を目当てでリピートしてくれる人が居たり、そういう順調過ぎた時期を過ぎて、そのうち、お客の好みとのズレがだんだん出てきて、全く売れなくなり、自分がベストだと思ってる作品を、どう軌道修正すればバイヤーの要求に応えられるのかを考えるようになって、ジタバタしてるうちに芯がブレてしまい、どんどんズレて、乱気流の中で操縦出来ない飛行機のようになってしまって、自分で自分の絵が良いと思えなくなり、描くことが楽しくなくなり、筆も持つ気力が起きなかった、この数年。

「塩からい」というなら、塩加減を少なくすればいいけれど、絵の場合、単に色を加減すれば良いと言ってもらえるわけでもないし。。。

でも「自分でスランプと決めているからスランプなんだ」と思ったら、なぜか筆を持てるようになった。

参加しているのは「The Smart Way to Buy Art」というサブタイトルの、出展者にとっては「売ること」が目的のアートショウだから「どうしたら売れるか」という軌道修正をするのは間違いだったとは思わないけど、この経験から今、その「描けないこと」のツラさに比べたら「売れないこと」も「失敗」も怖くなくなった。「売れない」から「描けなくなった」ので、まだなんとも言えないけど。



頭の中は常にグルグル何かを考え、胸はモヤモヤして疲れる。

絵の中にこのグルグルやモヤモヤの気持ちを
みんなまとめて詰め込むことができればいいんだけど。。。
画風がまだ定まらなかったりして手探り状態で。。。
スッキリしないのだ。でもやってみよう。。。。
きっと大丈夫と思う。。。  

2011年3月7日月曜日

そこから「美」が生じるのを見せたい

「演奏(プレイ)」という言葉には「遊ぶ」という意味もありますが、実は大変厳しい仕事です。そこから「美」が生じるのを見せたい。それこそ音楽表現の前提なのです。

とカラヤンがDVDの中で言っていた。

オーケストラメンバーと1音1音確認しながら作っていく作業は凄いと思った。コンサートは発表の場で、そこに辿り着くまでの作業が指揮者の本当の作業なんだと思った。芝居の演出家のようだ。

若手の指揮者に指導するシーンでは、なんと「運命」の第二楽章の1フレーズをカラヤンがピアノで弾くのだ。
ベートーヴェンはピアノの人だから作曲はピアノでしたに違いないのだ。その瞬間を聴いたような気がしてハッとした。「運命」のピアノバージョンなんて初めて聴いたから余計ビックリした。




演奏シーンはまるでディズニーの「ファンタジア」のように美しくて見入っちゃった。といっても「ファンタジア」は所々しか見たこと無いんだけど。

この演奏は映像作品用に演奏されたものなので、ライブ感はあまり無かったけれど、その分、カット割りが計算されてたりアングルが凝ってたりで面白かった。2度も見てしまったよ。

もうちょっと生きててくれれば生カラヤンを見に行きたかったよ。

このDVDを見てて、絵においてもっと荒く描く部分と細かく描き込む部分が見えてきた気がした。よい説教になりました。
m(_ _)m はは〜っ



そのあと勢いで「敬愛なるベートーヴェン」を見てしまった(笑)。映画館で見たときはセリフ1つ1つが凄くて感動したのに、今回、カラヤンの後ではさすがに負けたけど。
映画の最後で病床のベートーヴェンが写譜師に言葉でメロディを伝えて採譜してもらうシーンでは、最初、音階を伝えているうちに段々と情景として伝えていくように変わっていくところは凄いんですのよ。



次はこれを買おうと思う。
小澤征爾&ウィーンフィル ニューイヤー・コンサート2002 [DVD]ちょっと正月気分になれるからねw


この人の「運命」はいつか見に行けるかな。長生きしてください。

2011年3月2日水曜日

2つの復活


先日、シュレッダーに無惨な負け方をしたペインティングナイフ。ごめんね(涙)


だが、君を見捨てなかったよ。



ど〜だど〜だ!
今日、職場でグラインダーを使ってギュィ〜ンと削って、オイルストーンで磨いて
復活!

昔の形は必要なので、新しいのを買う予定だけど

君は君で、ちゃんと使うよ。



「復活」と言えば、師匠!

このブログの第一回目で「決別」した絵

僕は復活させるかもしれません。

ちょっと塗り足してみたら、新しい感じで、少し上手く塗れてるので。

自分の子供と、そう簡単に決別することは出来なかったが、まさかこんなに早く復活してくるとは、奴もやりよる。。。。

それより、先日より新しく描いてる2枚のうちの1枚が上手くいってない…………

 子供をたくさん持つと、難儀よのぉ。